千葉県君津市 カムイミンタラ

2006年/2008年/2009年

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2005年5月 棟上式

 奇しき縁で借りられることとなった里山の南斜面。草がぼうぼうとおい茂る荒れ地に、浦川さん自身が重機を持ち込み開墾し始めたのが05年4月末。浦川さんの奮闘は、ご近所に住む方々を驚かせるもので、わずか3週間程で更地にし、カムイミンタラ母屋の骨格を作り上げました。
 5月21日には、血縁者やウタリ、また土地の縁を下さった方々や地元の方々を招き、棟上げ式のカムイノミが厳かに行われました。その後、浦川さんお得意のカニたっぷりのごちそうが振る舞われ、皆でカムイミンタラの完成を祈りました。

宇梶静江さん(左端)とその娘、
良子さん(右端)も参加したカムイノミ
建設現場の廃材を調達しながら
作り上げた母屋の構造全景

2005年7月 オープニングセレモニー

 開墾から3ヶ月。浦川さんの馬力に驚き、その魅力に惹かれて集まった大工の棟梁や製材屋の社長など、ご近所さんに助けられながら、母屋の内部も出来上がり、整地もかなり進んでついにオープンに漕ぎ着けます。
 7月30日と31日にはオープニング・セレモニーとして、北米から招いた北米先住民族の二人のメディスンマンが儀式を執り行い、関東圏のウタリや、知人、友人、地縁の人たちも交えて、祈りとコンサートと宴が、2日間にわたって繰り広げられました。


北米先住民族ワベナキ族とイヌー族の
メディスンマン、トム・ドストウ氏(左)と
レオ・サンタージュ氏。
この地を祝福する儀礼をしているところ
聖なるピース・パイプをトム氏からわたされ、
自分につながる全てのものに
感謝を捧げながら煙をいただく浦川さん

2006年4月 カナダ先住民族との交流会

 カナダ北西部ユーコン準州に住む先住民族Tlingit(トゥリンギット)族のアーティスト4名が来日。「日本の先住民族アイヌの長老にお会いしたい」とカムイミンタラを4月20日に訪問。
 浦川さんと宇梶さんに戸口で温かく迎えられ、「自分たちの村の長老の姿と重なった」と北米先住民族木彫り彫刻家として世界的に名を馳せているキース・スマーチ氏は語りました。


カムイミンタラの囲炉裏を囲んで、
カナダから訪れた彼らの旅の安全を
祈りカムイノミが行われた
カナダ先住民族アーティストと浦川氏。
浦川氏左隣が彫刻家キース・スマーチ
彼の作品は各国政府要人への記念品
として国から進呈されている。

2006年7月 サマーフェスティバル

 オープニングセレモニーから1周年を記念して開催されたサマーフェスティバル。アイヌモシリ(北海道)から澤井アク氏、結城幸司氏を招き、木彫り教室を開き、本格的なヌサ(祭壇)を作りました。

サマーフェスティバルで行われた
カムイノミの様子。
澤井アク氏、結城幸司氏を祭司に、
和やかに儀式が行われた。
結城氏を筆頭に披露された「弓の舞」。
関東在住のアイヌの若者たちも
加わっての力強い舞いとなった。

2008年5月 春祭り

 北海道勇払郡むかわ町の「鵡川アイヌ文化保存会」総勢15名を迎え、さらに日本の伝統楽器篠笛奏者の村山二朗氏、ウクライナ出身ヴァンドゥーラ奏者のカテリーナ、飛び入りでオーストラリア・タスマニア島のアボリジニーのアーティストやモンゴルからの馬頭琴奏者等々も加わって、さながら「国際民族の祭典」のよう。
 あいにくの悪天候で、雨の降りしきる中室内での催行にも関わらず、国際色豊かで非常に密度の濃い交流の場が創りだされました。


北海道鵡川アイヌ文化
伝承保存会のみなさん
村山氏の篠笛演奏
カテリーナによる歌とヴァンドゥーラ演奏 オーストラリア先住民族の
ディジュリジュ演奏と踊り

2009年9月 ピース・サミット

 今年のサマーフェスティバルには、ワベナキ族のメディスンマン、トム・ドストウ氏が、カイオワ/ウィチタ族の女性活動家ローレン・キーボーン・シルバーバード氏を伴って再訪しました。「POWWOW for PEACE パウワウ フォー ピース」と題して、「年齢、人権、宗教的信条を超えて、志のあるものが集まり、それぞれのコミュニティ、国、世界についての思い、危惧、希望を語り合う」場が作られ、和やかな雰囲気の中、アイヌ民族、アメリカ先住民族に伝わる儀式や交流会が催されました。



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